コロナ禍で混乱した日々が続きます。子供達は３ヶ月もの長い間自宅待機させられ、いざ登校となったらいきなり夏服になっていました。先の見えない中ステイホームを求められた御家庭においては子供達もお母さんも生活のリズムを取り戻すのは大変だと思います。

　不要不急の外出自粛要請のもと大きな病院に行く事を避ける風潮があります。この数ヶ月の患者さんの動向を振り返ると診療所にくる方は減っています。受診回避による乳がん患者さんの診断の遅れを懸念していましたが、自覚症状のある受診からがんの診断に至る患者さんの数は減っていません。紹介先病院でも治療の遅れは生じていません。気になる時はちゃんと受診してくれています。

　そんななか、今年も乳がん検診が始まります。

　秦野市・伊勢原市の乳がん検診はマンモグラフィー・視触診の併用で行っています。当院で行う乳がん検診の目的は、これが自分の乳房に向き合うきっかけとなり自己検診を習慣にできることです。さらに女性として自分のからだに関心を持ち続けていただくことです。自分で触って感じている事と医師の触診結果とを自分のマンモグラフィーを見ながら擦り合わせし、確認していただきます。そのうえで自己検診（セルフチェック）について乳房との向き合い方の実際をアドバイスしています。

　検診実施期間は来年の２月末まで十分に時間があります。当院でもいわゆる三密を防ぐため、予防措置を講じるとともに予約制を徹底しています。そのため集団検診のように一日にたくさんの方の検診を行う事はできません。そのかわりに診療日には毎日検診を実施できるように体制を整えています。社会の情勢が変われば都合の良い日に予約変更することも容易です。慌てず急がず、でもどこかで乳がん検診を受けられるチャンスを生かしてください。

　なお、乳がん検診受診案内の葉書には予約開始日時が記載されており、それは各自治体によって異なります。葉書をよく読んでから電話で予約してください。乳がん検診を受けて笑顔で帰っていただく事を願っています。