ご挨拶
院長 飯尾 宏
はじめまして
このたび小田急線鶴巻温泉駅前で乳腺外科クリニックを新たに開院します。
これまで伊勢原協同病院で長く外科診療を行ってきました。私が医師となって以来乳がんに罹る患者さんの数は年間で3倍以上に増えています。厚生労働省は対がん10カ年計画でがん検診に力をいれて機器を整備し、乳がん検診受検率の向上を図ってきました。それでも神奈川県の乳がん検診受検率は20%ほどに留まります。乳がんはその罹患率の増加に伴い、マスコミにも取り上げられるケースが増えています。ピンクリボン運動の啓蒙活動もあり住民の皆様の意識も高まりつつあります。ところがこの分野の一次診療の機会が少ないため、不安を抱えた患者さんたちが本来は2次精査診療機関であるはずの大きな病院の乳腺外来に集中する傾向が顕著になってきました。
人が自分の体のなかでどうみてもこれはおかしいと感じることを病悩と言います。病悩が長引く場合は受診すべきと医師は考えますが、そこで気軽に受診する機会が無いために医療機関ではなく乳がん検診や健診を申し込んでしまう方がいます。すぐに医療機関を受診すべき患者さん達が迂回ルートを通って病院にたどり着きます。内科や整形外科、眼科、皮膚科、耳鼻科などはそれぞれの街に十分な数のクリニックがあります。各医院は1次医療を担い、より高度な精査治療が必要な患者さんは大きな病院やさらに高度な診療を提供すべき大学病院・がんセンター等に紹介受診する道筋が構築されています。ところが乳腺外科を扱うクリニックは神奈川県西部ではわずかです。受診する機会が限られています。
乳腺疾患に関る早期受診ができるように、また乳がん検診の受検率が伸び悩むなかで施設検診の場を提供するべく乳腺外科クリニックを開設する次第です。
略歴
昭和61年 | 慶應義塾大学医学部卒 |
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平成20年 | 伊勢原協同病院外科部長 |
平成27年 | 伊勢原協同病院乳腺外科部長 |
所属学会・資格
- 日本外科学会専門医
- 日本乳がん学会乳腺認定医
- 日本消化器外科学会認定医
- 精中委マンモグラフィー読影医